こんにちは、鴨田です。
前回はPhotoshopで壁紙を作りながら、基本的な使い方を覚えるという記事を書きました。
今日は、前回の続きをやりますと言いたいところですが、
ちょっと予定を変更してお届けしたいと思います。
最近、大量のaiファイルを指定の大きさのPNGに変換する、
というとても地味な作業をしたので、
俗に言うPhotoshopによるバッチ処理の解説をしたいと思います。
ちなみに、このときに使った元データはAUの絵文字データです。
AUさんのサイトからダウンロード可能です。
(http://www.au.kddi.com/ezfactory/tec/spec/3.html)
こちらを用意したら、まずはaiファイルをふるいにかけます。
どういうことかという、aiファイルにも2種類あって、
pdf形式と、eps形式があるのです。
このpdf形式になっているものが厄介で、
Photoshopのバッチ処理が正常に働きません。
なので、作業としては以下のフローになります。
1.ファイルリネーマー:拡張子をai→pdfに変換
お好きなファイルリネームソフトを使って、
まずはすべてのファイルの拡張子をpdfにします。
自分はFlexible Renamerを使いました。
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se131133.html
ずばり、拡張子変換機能があります。
2.極窓:epsファイルとpdfファイルを判別
「極窓」は、主に拡張子判別に用いられています。
http://www.55555.to/what/gm.htm
まずはアプリ画面左上のフォルダ検索画面で、
絵文字データの入ってるフォルダを指定します。(1)
その後「検索」ボタンでファイルをスキャンします。(2)
すると、すべてのファイルがアプリ画面下に表示されます。(3)
「ALL」ボタンを押し、すべてのファイルを選択状態にしたら、(4)
アプリ画面中断右端の虫眼鏡ボタンをクリックします。(5)
すると、pdfではないファイルだけが残るので、右クリックして、
「選択ファイル一括変換」→「拡張子変換」(6)
「判別した拡張子に変換する」で「開始」ボタンでOKです。(7)
これで絵文字データの入っているフォルダのファイルは、
aiからpdf/epsファイルに拡張子が変更されました。
拡張の変更が終了したら、拡張子別に違うフォルダに入れておきます。
3.Photoshop:バッチ処理
まずはeps形式のファイルからバッチ処理を行います。
バッチ処理を行いたいepsファイルを一つ開きます。
「EPS形式をラスタライズ」というウィンドウで最初に開く大きさを指定します。
解像度72でも画像サイズが足りている場合はそのまま、
解像度72よりもでかい画像が必要な場合、一手間必要です。
ここでは、20px四方の画像を作成するので、
そのまま開きます。
ファイルが開けたら、アクションウィンドウで、
「新規アクションを作成」ボタンを押します。
設定はデフォルトで大丈夫ですが、アクション名をつけても構いません。
「記録開始」ボタンで開始します。
「イメージ」→「画像解像度」(Ctrl+Alt+I)
高さを20pxにします。
「イメージ」→「カンバスサイズ」(Ctrl+Alt+C)
幅を20pxにします。
「ファイル」→「Webおよびデバイス用に保存」(Ctrl+Shift+Alt+S)
お好みの画像形式で保存します。
「再生/記録を中止」ボタンを押します。
これでアクションの作成は完了です。
次に、バッチ処理に移ります。
「ファイル」→「自動処理」→「バッチ」
「実行」部分でさきほど作成したアクションを選択。
「ソース」は「フォルダ」とし、epsの入っているフォルダを選択します。
チェックは全部外れている状態で構いません。
これで「OK」ボタンを押すと、バッチ処理が開始されます。
「EPS形式をラスタライズ」のウィンドウが毎回立ち上がるので、
Enterボタンに重しを載せて、押しっぱなしの状態にするか、
画像サイズをちゃんと見ながら調整したい人は、一回一回Enterを押してください。
ここで一つ問題があります。
実は先ほどのアクションは縦長もしくは真四角の画像用のアクションなので、
横長の画像の場合、一部分が切れた状態の画像になってしまいます。
出来上がった横長の画像に関しては、ファイル名をメモをして、
横長の画像用のアクションを作成し、改めてバッチ作業をする必要があります。
eps形式の場合、まだこれくらいで済むのですが、
pdf形式の場合、バッチ処理としてファイルを開いても、
アクションをこなしてくれず、ただファイルが開くだけなので、
さらに一手間が必要です。
まずはある程度の量(50~100ファイル)ごとにpdfファイルを開きます。
マシンパワーで量は調整してください。
「PDF読み込み」ウィンドウが立ち上がるので、
epsの時と同様に、適切な大きさに解像度を修正するか、そのまま開きます。
ここからバッチ作業を行います。
「ファイル」→「自動処理」→「バッチ」
先ほどと違うのは、「ソース」部分を「開いたファイル」とします。
これで開いたファイル全部に対して、バッチ処理が行われていくことになります。
マシンパワーにも寄りますが、絵文字データ600個の変換で、
大体3~4時間程度で作業が終了するのではないかと思います。<
br /> 大変と言えば大変ですが、バッチ作業なしにやると倍くらいかかるのではないかと思います。
画像の縦長/横長でやり直しするのが面倒だという場合もあると思うので、
まずはバッチ処理で、pdf/eps→png変換のみを行って、
画像サイズで縦長/横長ファイルの区分けを行ってから、
バッチ作業をするというやり方もあると思います。
また、元データが同じで、違うサイズのデータを作成する場合、
ある程度大きな画像を作成して、その画像に対して、バッチ処理を施すことで、
データの使い回しと、作業の簡易化が望めるのではないかと思います。
バッチ処理に関しては、アクションの作成方法や設定を変えることで、
他にも色々使い道があるので、覚えておくと便利だと思います。