しばらく疑問に思っていたことが解決したので備忘録として記載したいと思います。
私の母が勤める大学の教授が
「レポートの中身がWebの内容を丸々コピーしているために、複数のレポートでほとんど似た内容の提出があり、けしからん」
と言っていた話を聞きました。
一方、学生時代に私の恩師が
「仕事は学生のテストと違って、何を見ても、何を調べても完遂すれば良いんだ」
とおっしゃっており、言い方が偏ってはいるけど確かにその通りだと社会人になってからも実感していました。
ふたつの意見はどちらも正しいのですが、矛盾しています。
私の考えでは、レポート課題に対して学生は不明な事柄をWebを使ってある答えに辿り着いており、それはそれでひとつの解で検索能力のたまもので任務を遂行したと考えていました。
しかし、丸々コピーしただけでは調べた事柄についての知識が身に付かないどころか、自分で文章を考える力が養われません。しっかり中身を理解したうえでコピーし、他人の文章を読むことによる文章力のアップ、知りたいことに対する検索能力の向上という言い分もあるかと思いますが、自分の考え方で問題を考え抜き、文章を組み立てることに比べたら遥かに脳の使用率は低いでしょう。
ということで、学生は任務を遂行する能力よりも、社会に出て任務を遂行しやすいように知識を蓄える方に重きを置いた方が良いのではないかという結論に至りました。
この問題は、我々ビジネスパーソンに置き換えてみるとどちらも重要な能力です。もちろん、学生が行っていることを仕事に完全に置き換えることはできませんが、ビジネスマンならなおさら新しい知識を必要としますし、同時に何かのミッションを抱えているため任務遂行能力が問われます。
仮に、学生のように他人の文章をそのまま利用したとすると、世間から大きなバッシングを受けます。プログラミングなら、他人のソースコードをコピーして使い回すと、生産性が向上して任務遂行に大きく貢献し、誰かに責められることはありません。
人生はケースバイケースなので大変です。
そこで、このようなケースバイケースに対応する為に必要となる能力を定義することができました。
『検索で解決するべきか、自分で考えて解決するべきかを早く的確に選択できる能力』
思ったより当たり前の事を定義していますが、言語化することに意義があると感じた問題でした。
いろいろな意見お待ちしております。