Intelが中心となって絶賛開発中のCrosswalkですが、最も大きな利点として「AndroidデバイスにおいてHTML5の先端のAPIが安心して使える」があります。もちろんデバイスによってハードウェア的に取り除かれているものは動きませんが、Blink(WebKit)のバージョンが固定化できることによって、これまでのAndroidデバイスで行っていたテスト工数が大幅に削減できるはずです。
さて、そんなCrosswalkですがMonacaではとても簡単に利用できます。ぜひお試しください。
Androidアプリ設定を行う
Crosswalkを使ったビルドを行うためのメニューは設定メニューの中のAndroidアプリ設定になります。
Android設定の中にWebViewエンジンという項目があります。これをハイパフォーマンス版に切り替えるだけです。
ビルドしてみよう
ビルド自体は大きくは変わりませんが、一点だけ変更があります。それはCPUアーキテクチャの選択が追加されることです。
通常はARMで良いですが、必要に応じて切り替えるようにしてください。
後はリモートビルドが完了し、ダウンロードできるようになります。
サイズはどれくらい増えるのか?
Crosswalk版はWebViewエンジンをアプリの中に内包するのが特徴になります。それにより個々のデバイスにあるWebViewのバージョンなどに左右されることなく動作可能になります。
唯一の欠点としてはアプリのサイズがWebViewの分、肥大化することでしょう。これはおおよそ18MBくらいになります。ごくごく小さなアプリの場合、数倍になるかも知れませんが、最近のアプリはリソースが高品質化することでサイズが大きくなる傾向があるので18MBくらいであれば許容範囲と言えるのではないでしょうか。また、アプリの自動アップデートも使われるようになっていますので、ユーザがアプリサイズを気にすることは殆どないかも知れません。
Crosswalkはこれまで問題視されていたデバイスごとの動作誤差をなくしてくれる素晴らしい仕組みです。Android 4.0以降に限定されてしまうのですが、既に2.x系のシェアは十分に小さくなっていますので今後開発される際にはCrosswalkで提供してみてはいかがでしょう。