Monacaフレームワークが最新のPhoneGap/Cordovaに対応します

PhoneGap/Cordova 3.5対応

現在のMonacaはPhoneGap/Cordova (以下 Cordova) バージョン2.9をフレームワークとして使用していますが、いよいよ次回のアップデートで、最新版であるバージョン3.5に対応する予定です。(スケジュールは7月末頃を予定しております)そのメリットと留意して頂きたい点について、ご説明いたします。

これまでのMonacaはCordova 2.9ベースであったため、脆弱性やAppStoreでのアプリ審査上の不安要素となっていましたが、今回Cordova 3.5に対応することにより、最新機種でのパフォーマンスが期待出来るとともに、セキュリティ的にもより安心して使えるようになります。さらに、使用しないプラグインが組み込まれなくなりますので、これまでよりもビルドされたファイルサイズが小さくなります。

また、Cordovaプラグインの互換性も大幅に向上します。Cordova 3.5で利用出来るプラグインは、ほぼそのまま導入することが可能です。さらに、カスタムデバッガーにプラグインを組み込むことが可能になりますので、プラグインを導入したアプリの開発もやりやすくなります。

具体的なSDKの差異としては、これまでは、AndroidではSDK-17でのビルド、iOSではarmv7, armv7sまでの対応でしたが、今回のアップデートにより、Androidでは最新のSDK-19でビルドがされるようになり、また、iOSでは最新のarm64に対応出来るようになります。

アップデートに伴う主な機能変更一覧

変更点 変更内容
プロジェクト プロジェクトはCordova2.9版とCordova3.5版の2種類に分けられます。
新規作成出来るプロジェクトは、Cordova 3.5版のみとなります。
Cordova 2.9プロジェクトのCordova 3.5へのアップグレード機能を用意いたしますが、
プロジェクトのダウングレード機能はございません。
デバッガー配布 ※デバッガーは2.9版と3.5版の2種類に分かれます。また、3.5版はアプリ実行を高速化した「ハイパフォーマンス版」も提供いたします
iOS: AppStore版デバッガ(Cordova 3.5)、カスタムデバッガー(Cordova 2.9, 3.5)
Android: Google Playストア版デバッガー(Cordova 3.5)、Google Playストア版ハイパフォーマンスデバッガー(Cordova 3.5)、カスタムデバッガー(Cordova 2.9, 3.5)
ネイティブUIコンポーネント Cordova 3.5プロジェクトでは、ネイティブUIコンポーネントは使用不可。
Cordova 2.9プロジェクトでは、互換性のため継続。
Cordova 3.5で廃止されるメソッド・プラグイン 対象メソッド・プラグイン 代替手段
monaca.pushPage(), monaca.popPage(), monaca.home(), monaca.load(), monaca.clearPageStack(), monaca.queryParams Onsen UIの場合はons.navigatorで対応
monaca.updateUIStyle() スタイルシートで設定
monaca.showSpinner(), monaca.hideSpinner(), monaca.updateSpinner() なし
monaca.splashScreen.hide() CordovaのSplashScreen機能を利用
monaca.invokeBrowser(), ChildBrowser InAppBrowserを利用

最も重要な変更点として、Moancaの独自機能であったネイティブUIコンポーネントの開発が終了し、新規プロジェクトでは利用出来なくなります。今後は、Onsen UI等のHTML5ベースのUIフレームワークをご利用ください。

なお、これまでに作成したネイティブUIコンポーネントを利用したプロジェクトについては、引き続きMonaca上で開発/テストを行うことが可能です。ただし、これらのプロジェクトはCordova 2.9環境での利用となるため、Cordova 3.5の新機能は利用出来ませんので、ご注意ください。

今後の流れ

アップデートは7月末を予定しておりますが、具体的な日程が決まりましたら、Webサイト、ブログ、そしてお知らせメールにてご連絡させていただきます。

今後ともMonacaをよろしくお願いいたします。

追記

アップデートが7月31日で確定しました。
お知らせメールをご確認下さい.