こんにちは、久保田です。
アシアルでは毎年シリコンバレー研修を行っており、今年は研修の希望者が多かったため二グループに分かれてそれが行われました。第一弾のグループが帰ってきた後、自分含む第二弾のグループでシリコンバレーに行ってまいりました。
シリコンバレーには世界に名だたるIT企業が連なっているだけではなく、いわゆるスタートアップと呼ばれる新しいITベンチャー企業が多く存在しています。
研修では、それらの企業を訪問し様々な話を聞いたりするわけですが、
この記事ではそのシリコンバレー研修の一日目の様子を書いていきます。
google社訪問
成田空港からサンフランシスコ国際空港への11時間のフライトのあと、税関でひっかかって別室送りになりながらも無事入国しました。
一日目の最初は訪問先はgoogle社です。
こちらでは石井さんにgoogleの制度や文化、考え方について話を聞くことができました。
有名な20%ルールによってどうやって社内スタートアップをやっているか、エンジニアのキャリアップ、プロダクトの方向性の管理、UIの品質をどう保っているか、外から買収された企業からどうやって文化を取り込むかなど、様々な話を伺うことができました。
その中でサービスのユーザーインターフェイス(UI)の品質をどのように保っているか、というのは興味深く拝聴させていただきました。
デザイナやエンジニアとは別にUIを専門とする人がいて、プロダクトごとにUIチームが存在してサービスのUIを作り上げていきます。次にプロダクトごとのUIチームとは別に存在するgoogleのサービス全てを担当するUIチームが作り上げられたサービスのUIを監査していく、という方法を取っているそうです。
また、プロダクトのコンセプトや方向性の管理については、Product Requirement Document(PRD)と呼ばれる文書を登録、観覧する仕組みをシステム化してそれでもって管理しているそうです。
このPRDでは、抱えている問題に対してそれをどのように解決するのかということが書かれており、これはgoogleが自分で作っているフォーマットの上に書くそうです。
また、それ以外の製品に関する問題と答えをこのPRDに書き込むことによってナレッジマネジメントも行っているようです。
石井さんから様々な話を伺いつつ、豪華なオフィスの施設や有名なgoogleのランチを体験させていただきました。
posterous社訪問
googleの次にはposterous社を訪問しました。
posterousはメールで簡単に記事を投稿できるブログサービスであることを売りにしつつも、ウェブからの投稿画面やブログの管理画面などのユーザインターフェイスが美しいウェブサービスです。
また、googleのような大企業とは違ってposterous社で働く人の人数は11人程度と規模自体は小さな会社です。
そういう点でも学べる点がより多いのではないかと思ってわくわくしながら、CEOのSachin Agarwalさんと広報やマーケティングを担当するRich Pearsonさんとに対面しました。
個人的に以前から疑問に思っていることの一つに、どうして欧米圏のウェブサービスは日本のウェブサービスと比べて美しく使いやすいUIを提供できているのだろうか、ということでした。
日本から持ってきた、スナック菓子のさやえんどうとわさび味の柿の種をお土産に渡して、あいさつと名刺交換をしたあと、率直にどうやってああいうUIを作り上げているかということを伺ってみました。
個人的に予想していたのは、UIを専門とするポジションの人間がいて、それがエンジニアやデザイナーを統括しているのではないかということでしたが、実際の答えはそれとは異なっていました。
posterous社のCEO曰く、そもそもUIに関してきちんとした意見やセンスを持った人じゃないと雇用しない、その人が今まで作ってきたなんらかの製品やポートレートを見ながらUIへの関心やセンスを持っているかどうかを審査する。その上でデザイナであろうとエンジニアであろうと全社員がUIに関する製品への意見を出す機会を設けて、改善点を集めるとのことでした。
個人的にはシリコンバレー研修での一番の収穫はこちらでお話をきけたことでした。例えば日本のウェブ系のスタートアップでそういったUI優先の人材を集めているところというのは(自分が知らないだけかもですが)聞いたことがなかったので非常に鮮烈な答えでした。
その後日本のブログサービスについてやローカライズについて喋り、最後にposterousのTシャツをもらってposterous社訪問は終了となりました。
研修一日目の終わり
以上でシリコンバレー研修の一日目は終了です。
時間を割いてお話をしてくださったgoogleの石井さん、posterousのRichさん、Sachinさん、ありがとうございました。